キリギリスの雑記帳
キリギリスの雑記帳

木曽駒ヶ岳

( 桂小場コース )

2012年9月8日(土)~9日(日) 天気 8日=曇り 9日=晴れ  標高 2956m

将棊頭山から望む木曽駒ヶ岳と宝剣岳
桂小場コース途中にある将棊頭山から望む
木曽駒ヶ岳(右)と中岳(中央)、宝剣岳(やや左)、伊那前岳(左)


JR東日本の路線を4日間乗り放題という「大人の休日倶楽部パス」を使って、はるか長野県・中央アルプスまで行ってきました(^^)v

じつは学生時代の同窓会が山小屋であるのです。
千畳敷までのロープウェーが出来て以来すっかりクラシックルートとなった、伊那側から木曽駒ヶ岳に登るルート上、およそ7合目にあたる標高2700m付近に「伊那西駒山荘」があります。

毎年7月から10月体育の日まで営業するこの小屋の小屋番は、歴代、麓の信州大学農学部の学生寮、「中原寮」の寮生が、小屋を所有する伊那市役所から依頼されて務めてきた歴史があるのです。
小屋は老朽化が進み、今年の営業を最後に現在の小屋を取り壊し、来年以降、新しい小屋に生まれ変わるそうです。 そのため、古い小屋の最後の年に、歴代小屋番の同窓会が開かれたという次第

何を隠そう (いや、べつに隠すことではないが・・)、私も昭和50年代に小屋番をやっていた一人

正確には、正式な小屋番ではなく、友人が小屋番をしているときに勝手に小屋に居候して、手伝いながらタダメシを食っていた貧乏学生(笑)

屋根に布団を干したり、タバコが無くなったといっては宝剣山荘まで買いにいったり・・
小屋にデポしてある酒を勝手に全部飲んでしまい、登ってきた伊那市役所の職員に怒られたり・・・懐かしいなぁ~

当時はこのルートを歩く登山者は非常に少なく、小屋は大抵いつもヒマでした(^^)v

30年以上前の青春時代への旅 イザ出発!

1日目 桂小場から西駒山荘まで

伊那側の登山口は桂小場(かつらこば)

前日は伊那市のホテルに宿泊し、朝8時に、愛知県からくる後輩にホテルまで迎えに来てもらい、桂小場に向かいます。 桂小場では9時に長野県在住の友人Kと合流

今日集まるのは20名くらいと聞いているが、どうも私と友人Kが一番古い世代らしい。 本当はもっと上の世代にも連絡がつけば良いのだが・・

桂小場から西駒山荘までの高低差は1400m  馬返し登山口から岩手山に登るのに等しい
西駒山荘までの標準コースタイムは4時間40分  でも実際にかかったのは・・?


このコースは大半が樹林帯の中

直射日光を避け、涼しくて良いのだが、普段あまり運動していない友人Kはペースが遅い。
今日の予報は、午後から雷をともなった雨が降るかもしれないとのこと。

コース終盤は樹林帯を抜けて、稜線上を歩くことになるのでちょっと焦る。

大樽小屋着  

この小屋も、私が学生だったころ改装され、当時アルバイトで長さ3mの柱材を数本かついで木曽側から登ったことがあります。
樹林帯の道を3mの材を背負って登るのだから、しょっちゅう木の枝に引っ掛かって難儀したことを覚えています。

信大コースとの分岐点

途中行き会った信濃毎日新聞の記者さんは、かつてこのはるか下の方で熊に襲われて怪我をしたそうだ。
そのため、彼は熊撃退スプレーを片手に持ったまま歩いていた。

その話を聞いてから、持参した鈴をつけることにした(^_^;

信州大学農学部が何かの調査をしているようだ。

いよいよ胸突八丁

胸突八丁の上部にある神社まで来た。

ヒカリゴケがあるそうだが、でも疲れてそんなの見る気力無し(笑)

すでに小屋についていた後輩たちが、さらに遅いメンバーのことが心配で、ここまで降りてきた。

やっと稜線に出ました。

 

青空が見える。 ヤッター!

取りあえず「稜線で雷」という最悪のシナリオは避けられたようだ。



30年前の記憶が蘇り、興奮気味

ここから西駒山荘まではほぼ平坦に近い楽な道

「権現づるね」の尾根が見える

山荘はもうすぐ

やっと着きました。 懐かしの西駒山荘

今の小屋番さんがお出迎え  今宵、ヨロシク


小屋到着が午後4時20分! 登山口から7時間もかかって着きましたよ。 まずはビール!

先着の後輩たちはすでにやってんじゃん


今日はこの小屋は貸切で、一般宿泊客は泊めない予定です。 以前からHPなどで広報していたようです。

しかし、やはりそれを知らない一般客が3名ほど来てしまいました。
管理人が事情を説明し、宴会があるけどそれでも良いかと尋ねて、それでも良いとのことなので、奥のほうに泊まってもらうことに・・


信濃毎日新聞の記者さんが、今回の企画を記事にするとのことで、我々といっしょに小屋に泊り、取材をしていきました。


私が持参した秋田の燻りガッコと宮古の鮭トバをつまみにどうぞ

夜は宴会モード


私は12時半頃寝たが、3時頃まで起きて歌っているメンバーやら、大声で寝言を言うメンバーやらで一睡もできず・・・

街の夜景が美し


夜中には雲も取れ、満天の星空となりました。 明日は晴れる!

2日目 西駒山荘の朝

5時頃起き出し、小屋の裏手にある小山に登り、ご来光を待つ
小屋に泊まった、三重県から来られたという一般客の方たちに、山の名前を教えたりしながら楽しいひと時
南アルプスの向こう側が明るく色づいています。

八ヶ岳方面をアップ

南アルプスの山々

中央アルプスの空木岳をアップ

5時20分頃、ご来光



西駒山荘

朝日を浴びる将棊頭山(しょうぎかしらやま)と、西駒山荘
昨夜は、小屋の外で、皆で肩を組んで寮歌を歌った。 おそらく宝剣山荘まで聞こえただろう(笑)

西駒山荘付近から見る木曽駒ヶ岳

今日歩く、木曽駒ヶ岳方面  歩きたくてウズウズする眺め

木曽駒ヶ岳をアップ

宝剣岳をアップ

行者岩と、その向こうに乗鞍岳

北アルプス方面遠望

槍・穂高をアップ

小屋に戻ってきたら、みんな寝ていた(´~`)

勿体ないのぅ~

水場は小屋の30mほど下にあります。

水はチョロチョロだったけど、枯れることはないという

コマクサがまだ咲いていた。

ここのコマクサは異常なほど色が濃い。

小屋の前にある将棊頭山へ、約15分の散歩

天水岩という岩

いつも水が溜まっているという不思議な岩らしい

将棊頭山へ

雲海の向こうには御嶽山

将棊頭山の頂上

宝剣岳(左)と中岳(右) をアップ

南アルプス方面を遠望

西駒山荘のトイレはこうなっている

西駒山荘のトイレは別棟にあり、男小用1つ、大用3つ、使用済み便袋回収部屋が1つと、けっこう充実

こうなっている

小屋から袋を100円で買って使います。

こうやって被せ、用を足したら自分で袋の口を縛って、回収部屋のドラム缶に投入

後日、ヘリで回収するのだそうな

30年前はボッタントイレだったけど、かなり良くなったねぇ~(^^)

西駒山荘から木曽駒ヶ岳を経て千畳敷へ

朝食は昨夜の残りの鶏鍋にご飯を突っ込んだオジヤ
それと、やはり昨夜の残りの焼きそば


朝食後は皆と別れ、一人で木曽駒ヶ岳山頂へ向かいます。

振り返ると将棊頭山

左は行者岩

馬の背ルートから濃ヶ池を見下ろす

池は昔と比べて随分小さくなったなぁ~

馬の背の道を行く

こんなトコや、

こんな岩の道を登る。


昨夜一睡もしてないし、たくさん呑んだから体が重い(-_-;)

かなり休み休みの登りですよ

頂上が近づいてきました

もうひと登り

木曽駒ヶ岳山頂デス

人がたくさん!

ほとんどが、ロープウェーで千畳敷から登ってきた人たちと思われ、人口密度激増!

これまでとは世界が一変しました


山頂から宝剣岳を望む (手前は中岳)

三の沢岳を望む

中岳へ向かう道

大集団が歩いています。

中岳から見る宝剣岳


手前の赤い屋根が宝剣山荘
奥の青い屋根が天狗荘

天狗岩

天狗岩をアップ


まさに天狗!

宝剣岳

宝剣岳への登り道

当初は行くつもりだったが、携帯電話の電源がなくなり、今夜呑む友人と早く連絡しなければならない事情から、
宝剣山頂へ行くのを止め、早々に下山することにした。 まぁ、疲れていたし、危険度の高い山なのでかえって良かったかも・・

宝剣岳頂上の狭い岩の上に立っている人がいる。

千畳敷へ降ります。

急斜面のジグザグ道を、多くの登山者が行き交うため、渋滞も発生

千畳敷の下に降りてきた。

観光客も多く歩いています。

ロープウェー駅に到着

レストランで生ビールをやろう♪


この後、ロープウェーとバスで駒ヶ根駅まで降りました。

【 参考タイム 】
9月8日
920  桂小場発
1620 西駒山荘着

コースタイムは4時間40分だが、7時間もかかった
( 参考にはならないですヨ )

9月9日
815  西駒山荘発
1015 木曽駒ヶ岳山頂
1040 中岳
1110 宝剣山荘前
1140 千畳敷ロープウェー駅