蓼科山
2023年5月18日(木) 天気 晴れ 標高2530m
蓼科山の山頂部 巨石が累々と広がる異様な風景
遠くに北アルプスを望む
6泊7日の信州一人旅の最後は、八ヶ岳連峰の最北端にある日本百名山の蓼科山(たてしなやま)に登山。
できるだけ楽に行きたい私としては、大河原峠からのコースにしたかったけれど、大河原峠までの車道は5月のこの時期はまだ通行止めということで、次に楽なコースである七合目登山口からの往復としました。
時間的には2時間強で着くから短い・・・とはいってもずっと急登の連続で、しかも全山石だらけ。 特に山頂周辺は巨石累々で歩きにくく、転倒や骨折などのリスクを考えて慎重に歩かざるを得ないため、予想外に時間と労力がかかるコースでした。
でもやはり山頂からの展望は360度の素晴らしさ。 来て良かった!
前日に白樺湖から見た蓼科山 富士山に似たきれいな円錐形をしていますね。
蓼科スカイラインの途中にある七合目登山口 朝6時半 ここから登ります。
鳥居があり、トイレも有ります(古いけど)。 駐車スペースはせいぜい十数台といったところだけど、朝早いので数台分スペースがあり、停められました。 もし満車でも、80mほど戻ったところに大きな駐車場有り。
登山者カードを記入&投函して、いざ出発
最初の20分くらいは緩い道だけど、そこから先は急登の連続。
道はここから右に曲がる。 道標もしっかりしていて迷うことはない。
少し寄り道すると「天狗の露地」という見晴らしの良い場所があるようだけどパス
とにかくずっと、石だらけの急登をひたすら登る。 朝早くて涼しいからバテずに済んだ。
今日は日中気温が上がって夏みたいに暑かったので、朝のうちに登って正解だった (^_^)v
雪が出てきたと思ったら、ほどなくして・・・
稜線に出ました。 将軍平という地名らしい。 蓼科山荘があります。 ここで大休止して栄養補給。
グッズの販売に熱心な山小屋のようです。 Tシャツやバッジや小物などがたくさん。
自分はあまり興味ないので熱心に見なかったけど、この後やってきた若いカップルはグッズを見て感激してたみたい。
ここは登山道の十字路になっていて、本当はより楽そうな大河原峠から来たかったのだけど、残念ながら5月ではまだ大河原峠への車道(蓼科スカイライン)は通行止めになっていて通れなかったのです。
さて、栄養補給したことだし山頂へ向かいますか。 ここから先が本当の急登らしい。
これまでとは石のサイズが桁違いに大きくなった。
雪も出てきて歩きにくい。 チェーンスパイクは持参しているけど、岩のほうが多いのでかえって滑りそう。 登山靴のまま登ります。 歩いている人も皆アイゼンやチェンスパ無しで登ってた。
でかい石だらけなので、距離の割には時間と体力を削られます。 フーフー もう少し。
あと15分か・・・ コースタイムは蓼科山荘から山頂まで30分とあったけど、もう既に30分歩いてるんですけど (^_^;
登ってきた道を振り返る・・・ ってか、これが「道」か?
こういう登山では、誤ってスマホを落としたら岩の間に落ち込んで取れなくなるんじゃ?
さらに、もしメガネを落としたら間違いなく割れるんじゃ? メガネの予備も是非持参すべきと思いました。
山頂ヒュッテに到着。 山頂はもうすぐそこ。
ビクトリーロード♪
着きました。 日本百名山、蓼科山 標高2530m
いや~ それにしてもなんちゅう景色! 山頂は岩の大平原じゃないか!
遠く北アルプスを望めました。 昨日は黄砂で霞んでたけど、今日は昨日よりはよく見える。
槍・穂高連峰を遠望 信州に来たからにはこれを見たかった!
南側 南八ヶ岳方面の眺め こちらは霞んでいて、残念ながら南アルプスや富士山は見えなかった。
山頂部の平原の真ん中にある蓼科神社奥宮 山頂部を散策するのも、岩が大きいため楽じゃないっす (^^ゞ
多くの岩に、なぜか川底の岩にあるような「鍋穴」のような穴がある。 なんでだろ?
山頂平原の先端にある展望台まで来てみると、眼下に霧ヶ峰の全容が見えました。 手前にあるのが白樺湖で、右奥に見える台地が美ヶ原高原。 さらに奥は北アルプス。
霧ヶ峰の草原は、先日の山火事で焼けた部分がはっきり黒く見える。
山頂平原でのんびりカフェタイムをし、おもむろに下山開始。 大石の道を下るので、ゆっくり慎重に歩きます。
蓼科山荘まで降りてきて小屋の前で休んでいたら、小屋の中からピアノの生演奏が・・・♫ ♪
戦場のメリークリスマス他一曲が聞こえてきた。 ずっと聞いていたら演奏が終わり、弾いていたと思われる小屋番の若い女性が出てきたので、しばし楽しく会話させていただきました。
以下、その時教えてもらった内容要約
・ ピアノはアップライトで、ヘリで運んだ。
・ 頂上ヒュッテにもある。 頂上ヒュッテの小屋番は元ピアノの先生。 今日は頂上ヒュッテは定休日でお休み。
・ ここの蓼科山荘は「通過点」のようなもので、宿泊はできるけれど、頂上ヒュッテに宿泊する人が多い。 ご来光も楽しめるため。
・ 自分(小屋番)は雇われている身だが、一人で小屋番している。 歩荷さんが登ってきた日は人数が増えることもある。
・ 小屋番の仕事は人気があるので競争率が激しいんじゃない?と聞いたところ、今はどこも人手不足とのこと。
このような素晴らしい景色の中で、楽器の生演奏を聴けるなんて素敵な体験でした。(^_^)v
ピアノの音が周囲の原生林や青空に吸い込まれていくよう・・・
大昔の学生時代に、私が中央アルプス西駒山荘の小屋番のバイトをしていたときも、暇がたくさんあるのでよくギターを弾いていた事を思い出します。 のどかな風景と楽器の演奏。 幸せなひととき。
たくさん休み、会話したので時間が経過しました。 名残惜しいですが下山します。
下山途中で見た石の山
なぜこんなものがあるか想像してみると・・・
登山道を整備していて、この辺一体は特に浮石が多すぎるので、浮石を拾って一箇所に集めていたらこうなった・・・という推理。
七合目登山口に無事下山しました。 駐車場はこんな感じ。 今日の日中は気温がかなり高くなってきました。
さてこれで今回の信州旅のイベントはすべて終了したので、岩手までの帰路に着きますよ。
とはいっても一日でたどり着けるわけでもないので、途中どこかのSAやPAで車中泊しながらの帰路。
まずは麓の温泉へ。 長和町にある「やすらぎの湯」でさっぱりとし、いざ高速道路に・・・
途中、群馬県の太田強戸PAで一泊し、翌日夕方5時過ぎに岩手の自宅に帰着。 6泊7日の一人旅が無事終了。
疲れ果てたものの、充実した旅でした。(^_^)v
815 蓼科山荘 サンドイッチ
840 発
930 山頂着 山頂散策 カフェラテ
1022 下山開始
1058 蓼科山荘 休憩
1120 発
1220 下山完了
登りは休憩を除いて約2時間20分要した